管理人の独り言 le monologue

ひとふたり -作品と照明―

以前「人体の不思議展」という展覧会をやっていて、行きたいなぁと思ったのにぐずぐずしていて、倫理上の問題で中止になってしまい残念な思いをしました。
また、私は歯が人より1本多かったり、心臓の回路が2つあって不整脈をおこしたり(この2つはすでに解決しています)、副脾という小さな脾臓が余分にあったりします。それでも普通に生きていけているし、人体って不思議だなぁと常々思っていました。

今週の展示「ひとふたり」は人体がテーマの絵画、彫刻の2人展です。このテーマに私が興味をもたないわけがありません。 とはいうものの、ジュイエのスペースでは、平面、立体を組み合わせての2人展は難しい。おまけにお二人の作品は大きいものが多い。うまくいくだろうかと少し心配だったのですが、「スペースにあわせて展示をする」という心強い言葉をいただいたので、とても楽しみにしていた展示でもあります。

ふたをあけてみれば、配置もよく考えられていて、うまくギャラリーにおさまっています。野村日向さんの古典的な重厚さのある油画からは、筋肉の動きが伝わってくるし、山本絋大さんの木を組んで人体を表す前衛的な彫刻は、まさに人体の骨格を思わせます。そして全く違うタイプの作品なのに、素晴らしく調和しています。

そして、今回の展示の大きな助けとなっているのが光。搬入の時に、照明のあてかたをあれやこれやと工夫して、油画は光り輝くように、彫刻は光からできる影が、まるでレントゲン写真の骨格のようになっていて、きゃー、何て素敵なの。
ひとふたり
こんな感じですね。

ギャラリーは小さな美術館のようになって、照明の大切さを再認識しました。今年新しい照明に変えた甲斐があったというものです。

「ひとふたり」は24日まで開催しています。 夕方、空が少し暗くなるころから、光の効果がさらにでて、より素敵になるかも… 是非お越しください。

ひとふたり ひとふたり